儚い・・・


昨日は考えさせられる案件ばかりでした。

その一つ。

夕方6時過ぎ、そろそろ一旦主婦に戻ろうか、と机を片付けだした頃電話が鳴り、出てみると女性の声。
私を知っているようですが、なんとなく辻褄があいません。
良く聞いてみると、昨年春に一度ある交流会でお会いした方の奥様。

「ああ~~、○さんですね!ご主人はお元気ですか?」

「実は昨年夏に亡くなりまして、その相続の手続をお願いしたく・・・」

「ええっ!!」

交流会でお話して、その後何度かメールや電話を戴きましたが、年末に
「そういえば、どうなさってるかな?」と思い出していたのです。

とても元気がよくて、正直そうな方、という印象が強く残っていました。
まだ45歳、とのこと。

本当に言葉もありませんでした。

よくよく聞いてみると、
交流会の後、家に帰って、奥様に私のことを話されていたそうです。
そして、会社を立ち上げるときに手伝ってもらえそうだ、と喜んでいたとのこと。

私はその時にそんなお話は何も聞いていませんでしたが、きっとご夫婦の夢だったのでしょう。
私に渡すから領収書をまとめておくように、と奥様に仰っていたそうですが、その後すぐに病気がわかったそうです。

それを聞いたら、本当に胸が詰まってしまいました。
とてもご無念だったでしょう。

今回銀行に行ったら、誰かに手続を頼みなさいと言われ、私の名前を思い出し、ご主人の机の中から私の名刺をやっと見つけました、と仰るのです。
会社設立の手伝いを、と思っていた相手に、夫の相続の手続を頼むとは・・・

声も弱々しく、なんと申し上げたらよいのか、言葉につまりました。


午前中は福祉の方から、老夫婦の後見のご相談、
午後一番では、老後の心配から任意後見契約のご相談でした。

どなたも、夫婦とは?肉親とは?と思うような重いお話で、昨日はそんな日だったのだなあ、と思います。

夫婦とは、長い人生のほとんどを一緒に過ごすことが当たり前、と思っていましたが、過ぎてみると、まさに
「春の夜の夢」のごときものです。

愛し合ったとしても、憎しみあったとしても、共に暮らすのは宇宙の歴史の中ではほんの一瞬。
こんなにも儚いものなのだなあ・・・・と昨日はその奥様の声が耳から離れませんでした。






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Posted by しかない行政書士事務所 at 11:00│Comments(0)行政書士
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