フリーマガジンの思い出
2009年10月14日
私が福岡で開業した、6年前の事です。
開業してまだ1ヶ月の頃、ふと見かけたフリーマガジンに広告を載せることを思いつきました。
それは発刊したての新しい雑誌。
でも装丁もしっかりしていますし、読み応えもあります。
しかも載せてもらえるのは結構大きな広告なのに、
キャンペーン期間中とかでお安くなっています。
私はノリノリで申し込みました。
営業に見えた方は、私と同じくらいの女性。
まだ入社してまもなく、「シカナイさんが初仕事なんです」ということでした。
彼女はセンスもよく、私の思うとおりのデザインをどんどん提案してくれました。
しかし何回か打ち合わせを重ねて、とうとう最終段階、にきたころ、急に不安になりました。
これって、福岡の人の何千人って見るのよね。。。。。
まだ開業たったの1ヶ月です。
もちろん行政書士業務など一度もしたことがありません。
しかも一人でやっているのです。
広告をみて大勢の人が押しかける事もありえないのですが、
私の不安はほとんど恐怖にまでなってしまいました。
ついに思い切って電話し、広告掲載を迷いだした事を話しました。
はっきりキャンセルする勇気さえもなかったのです。
こんな仕事をしているくせに、今だと
「ありえない！」って感じの行動ですね。
契約違反行為です。
電話口で担当の方から編集長という女の方に代わりました。
当然、
「いまさら、なんですか」という声が聞こえると、覚悟していたのですが
その方は
「不安があるなら、やめたほうがよいですよ。
広告文の内容など、先輩にしっかりアドバイスもらいましたか？
あなたのように、法律を業としてこれから始める方が最初に汚点を作ってはいけません。」
と言ったのです。
親切で、でもきっぱりした口調でした。
そのときの落ち着いて自信のある声。
今でもはっきり覚えています。
私は恥ずかしくて申し訳なくて、そしてとても有難かった。
彼女はもしかすると、私のような迷惑な依頼者に慣れていたのかもしれませんし、忙しくて面倒だったのかもしれません。
でも「大丈夫ですよ」といって、仕事をとれば、売り上げとしてカウントできるはず。
広告を載せるのがお仕事ですから、なにも私にそれ以上のアドバイスをする義務など彼女にはないわけです。
それで目が覚めた気がしました。
試験に受かっただけで、なにも出来ていない自分。
アドバイスを受けるにも、人脈も何も無い自分。
プロ意識ゼロの浮かれていただけの自分。。。
足元をじっと見るよい機会を与えていただきました。
それから約1年、大先輩の事務所で勉強させてもらったのです。
今でもよく彼女の言ってくれたことを思い出します。
私の我侭な行為に対して、
会社の不利益につながることなのに、私にくれたアドバイス。
その雑誌は以来、どんどん大きくなっていったのですが、
今でも遠くからご発展をお祈りしています。
開業してまだ1ヶ月の頃、ふと見かけたフリーマガジンに広告を載せることを思いつきました。
それは発刊したての新しい雑誌。
でも装丁もしっかりしていますし、読み応えもあります。
しかも載せてもらえるのは結構大きな広告なのに、
キャンペーン期間中とかでお安くなっています。
私はノリノリで申し込みました。
営業に見えた方は、私と同じくらいの女性。
まだ入社してまもなく、「シカナイさんが初仕事なんです」ということでした。
彼女はセンスもよく、私の思うとおりのデザインをどんどん提案してくれました。
しかし何回か打ち合わせを重ねて、とうとう最終段階、にきたころ、急に不安になりました。
これって、福岡の人の何千人って見るのよね。。。。。
まだ開業たったの1ヶ月です。
もちろん行政書士業務など一度もしたことがありません。
しかも一人でやっているのです。
広告をみて大勢の人が押しかける事もありえないのですが、
私の不安はほとんど恐怖にまでなってしまいました。
ついに思い切って電話し、広告掲載を迷いだした事を話しました。
はっきりキャンセルする勇気さえもなかったのです。
こんな仕事をしているくせに、今だと
「ありえない！」って感じの行動ですね。
契約違反行為です。
電話口で担当の方から編集長という女の方に代わりました。
当然、
「いまさら、なんですか」という声が聞こえると、覚悟していたのですが
その方は
「不安があるなら、やめたほうがよいですよ。
広告文の内容など、先輩にしっかりアドバイスもらいましたか？
あなたのように、法律を業としてこれから始める方が最初に汚点を作ってはいけません。」
と言ったのです。
親切で、でもきっぱりした口調でした。
そのときの落ち着いて自信のある声。
今でもはっきり覚えています。
私は恥ずかしくて申し訳なくて、そしてとても有難かった。
彼女はもしかすると、私のような迷惑な依頼者に慣れていたのかもしれませんし、忙しくて面倒だったのかもしれません。
でも「大丈夫ですよ」といって、仕事をとれば、売り上げとしてカウントできるはず。
広告を載せるのがお仕事ですから、なにも私にそれ以上のアドバイスをする義務など彼女にはないわけです。
それで目が覚めた気がしました。
試験に受かっただけで、なにも出来ていない自分。
アドバイスを受けるにも、人脈も何も無い自分。
プロ意識ゼロの浮かれていただけの自分。。。
足元をじっと見るよい機会を与えていただきました。
それから約1年、大先輩の事務所で勉強させてもらったのです。
今でもよく彼女の言ってくれたことを思い出します。
私の我侭な行為に対して、
会社の不利益につながることなのに、私にくれたアドバイス。
その雑誌は以来、どんどん大きくなっていったのですが、
今でも遠くからご発展をお祈りしています。
Posted by しかない行政書士事務所 at 11:01│Comments(2)
│行政書士
この記事へのコメント
こんにちは！
滋賀でフリーペーパーを発行しております！
素敵なお話ですね～
きっとその編集長は、自分達の仕事の目的を
きちんと理解されていたんだと思いますよ！
とかく、営業マンは、目先の広告欲しさに
本来の目的を見失ってしまいます。
過度な期待に対して、「そこまでの効果はできません！」
と言い切れたり、不安がっておられるクライアントさんに
掲載先送りをOKしたりも必要です。
その芝らしい編集長・・・・ウチにスカウトしたいくらいです（笑）
滋賀でフリーペーパーを発行しております！
素敵なお話ですね～
きっとその編集長は、自分達の仕事の目的を
きちんと理解されていたんだと思いますよ！
とかく、営業マンは、目先の広告欲しさに
本来の目的を見失ってしまいます。
過度な期待に対して、「そこまでの効果はできません！」
と言い切れたり、不安がっておられるクライアントさんに
掲載先送りをOKしたりも必要です。
その芝らしい編集長・・・・ウチにスカウトしたいくらいです（笑）
Posted by 永田＠滋賀作 at 2009年10月14日 17:25
永田@ 滋賀作さん
コメントありがとうございます！
先日ビイサイドプランニング様の「輪はっは」のバックナンバーをたくさん送っていただきました。
突然お電話してお願いしたのに、大変気持ちよく対応していただきました。有難うございます。
仰るとおり、本来の目的をいつも忘れないでいるのは簡単そうですが、難しいですね。つい目先のことに目が行ってしまうのが人情かと。
私は自分のことをすっかり棚上げにして、彼女の言動に「プロ」を感じてしまいました。
コメントありがとうございます！
先日ビイサイドプランニング様の「輪はっは」のバックナンバーをたくさん送っていただきました。
突然お電話してお願いしたのに、大変気持ちよく対応していただきました。有難うございます。
仰るとおり、本来の目的をいつも忘れないでいるのは簡単そうですが、難しいですね。つい目先のことに目が行ってしまうのが人情かと。
私は自分のことをすっかり棚上げにして、彼女の言動に「プロ」を感じてしまいました。
Posted by しかない行政書士事務所
at 2009年10月14日 23:40
at 2009年10月14日 23:40※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。