女は強し

今会社設立のお手伝いをしている方は、48歳の女性。
薬剤師の資格を持って働きながら、3人のお子さんを育てる家庭の主婦でもあります。
起業するということは、男性にとっても勇気のいること。
昨日お話しながら、不安や躊躇がなかったか、聞いてみました。

始めは、気持ちが定まらなかったとか。

でも、決めてから後は迷いもなく、今は新しい事業に向けて突き進んでいく希望と覚悟ができているそうです。

女は弱し、されど母は強し…
ですが、いやいや母でなくても女は強しです。

覚悟を決めてからの突っ走り方は男性の比ではないかもしれません。

プライドの低さも特徴です。

プライドがないということは強いことです。

しがらみも少ない。

しがらみがないと、開き直れるのです。

そして主婦でもあるので、家庭人としての感覚が備わっている。

これは人付き合いの上でとても大切なことです。

お話を聞きながら、自分の身と重ねあわせました。

私が開業したのは、45歳のときでしたが、専業主婦の期間が7年間ありましたので
それが私にとっては非常にコンプレックスでした。

特にバリバリの男性の中に入るときは、
「主婦上がり」という視線を感じて(そんなつもりはなかったかもしれませんが)
委縮したものです。

その「主婦上がり」という目でみられている、と私が感じる場面は
私に対する「馬鹿にした」視線というより、「いたわり」の視線を感じるときでした。

「主婦が長かったので、しんどい場面は無理だろう。彼女にさせるのは酷だ」
という「優しさ」を感じるときは、とても嫌でした。

でも、開業して8年目を迎え、私も図太くなったのか、多少の自信がついたのか、
この頃はこの「主婦上がり」が私の(私たち女性の)大きな強みである、と思えるようになりました。

社会は仕事だけで回っているわけではありません。
家庭生活も健全な社会を支える大きな柱です。

親をみて、子供を育て、近所付き合いをし、、、
ここで培われるコミュニケーション能力は、どんなセミナーでも得られることはありません。これは武器です。
昼下がり、近所の喫茶店では、女性たちのおしゃべりが店の中でエコーになって響き渡ってますから、こりゃ、男性より10年長く生きる生き物は違う…と自分も同じ女であることを忘れて、感心します。

女性はまた制約も大きい。

些細なことかもしれませんが、
朝洗濯物を干しながら、掃除機をかけながら、朝の台所を片付けながら

こんな時間に男性はもう多くの仕事をこなしているのだろう、
と考えます。

どんなに忙しい日でも、夜になり、食事の支度をし、給仕し、片づけを済ませ、家族が寝静まってから机に戻るとき、
あるいは、もろもろの家族の急用に対応しなくてはならなくなったときや、家族の交際に付き合わなくてはならなくなったとき、

正直に「悔しい」と感じます。
でも「悔しい」の次に「女は損だ」と思うとマイナス思考になりますので
「負けてたまるか」と思うようにしています。

私の夫は同年代の男性に比べると理解もありますが
今の若い男性のように、家事を「分担する」という考えはないようです。

これは私たちの世代の多くに見られることです。

家事は妻がするものであり、自分はそれを「手伝う」立場。
つまり、家事をおこなう主体と責任は妻の側にあります。
なので、家事を手伝っても、「してあげた」という感覚です。

しかしこれは、生計を主に支える立場としては当然の感覚かもしれません。

それはともかくとして
客観的には物理的時間の圧倒的な少なさの中で、女性は同じ土俵でやっていかなくてはなりません。
ふんどしを締めて同じ土俵に上がる前に、すでに一つの戦いを済ませているわけです。
強くなるのも当然です。

私は「女も働くべきだ」とも思いません。
実際に働きたくても働けない時期もあります。
親の介護や看護、子供のこと、背負うことが多すぎるのです。
家庭に中心をおき、その運営に一生懸命になることだって、とても大切なことです。

でも、ひとたびそれを抜けた女性は本当に強い。

類は友を呼ぶのか、私の周りには少なくとも「演歌な女」はいない。

みんな人生の色んな場面を潜り抜けて、二回りも三回りもたくましくなって生きています。


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Posted by しかない行政書士事務所 at 01:55│Comments(0)雑感
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