成功した仕事とは

昨日は私が後見人候補者となっている案件について、大津家庭裁判所での調査官との面談でした。

相続と密接に絡み合い
少し複雑な事情もあったことから、複数の関係者を交えての面談となりました。


全くの素人の方にしてみれば、
裁判所と聞いただけで「ビビッて」しまう。

そんな気持ちもよく分かります。

被後見人の為に職務を全うする

これが後見人の仕事です。

でも私は、いままで精一杯頑張ってきた家族が

肩の荷を少しは下せるように

あぁ、あの人が居てくれたんだ、と思えるように

そんなスタンスでやらせてもらっています。

昨日も今後の方針を再確認し、一通りのことを済ませて帰ってきました。

関わってくれるもう一人の専門家とも良い連携が図れていて
問題は山積しているものの、恵まれている案件です。

戻ると、以前問合せしていた事項について、忙しい中わざわざ調べてくださった回答が入ったり
福岡の先輩から暖かい心遣いのメールがあったり、

とてもほっこりした気持ちになりました。

時には辛い仕事ですが、

ご家族の笑顔や、
こんな思いやりの心が嬉しくて続けていると言っても過言ではありません。

私の所に入るご相談はほとんどが
「困難事例」と言われるものばかりでした。
でも、みなさん「まっすぐな」方々ばかりだった。
私は自分の職務を忘れて、人生の先輩として尊敬することも多かったのです。

中には
資産家の相談を受け、事務量は多くはないが月々の報酬も膨大、という話も聞いたりします。
実は受ける側もそういう「美味しい」仕事を望んでいるのでしょう(人情ですね)。

それはそれでいいのだ、と思います。

良しあしは別として

金銭で解決できる問題も多いものです。

そんな方がたには、黙っていても多くの支援者が集まってきます。



今まで関わって、亡くなった方も多いですが

一人一人の顔がしっかり浮かんできます。

それだけ密度の濃い関わりをさせてもらってきました。

私は私のやり方を模索してきました。

よく
「それ(=後見業務)って仕事としてどうよ?」
と言われます。

でも「揺るがない」 「頼らない」


そこが私の中で、どこまでプロとしてやっていけるかの分岐点、というか原点。


ご相談者の人生の最後のステージに私という人間が関わり
残りの人生が少しでも安心したものとなったのなら、

誰が何と言おうと、それが私にとって「成功した仕事」です。


先日経産省のライフエンディングプレビューブックを読みました。

皆で支える社会。
それが「社会資源」となり、「産業」となっていくこと。

国もそういう社会に向けて舵を切る時代に入ったのだと思います。

自分の歩いてきた道が間違っていなかったんだ、と感じました。














Posted by しかない行政書士事務所 at 10:04│Comments(0)
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